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さようなら、精子

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精子との戦いが終わりました

 

 

 

 

期末試験が終わりました

 

 

人生3度目の、生命科学の試験でした

 

 

留年しているせいで、ほかの人の3倍、生命を科学しました

 

 

今なら、精子について語ることができます

 

 

 

精子の物語

 

減数分裂で一倍体細胞ができたのちに卵・精子の配偶子が形成されます。減数分裂ってのはその名のとおり染色体の数を半減させて配偶子をつくる分裂のことですね。一倍体とはその配偶子のことです。ヒトには23組の相同染色体があるので2の23乗すなわち8,388,608通りの配偶子が生まれるわけでして、ここから2つの配偶子がくっつくとなると8,388,608通りの2乗つまり70,368,744,177,664通りの組み合わせが考えられるわけであります。東京ドームにして1,279,431,712個でしてこの時点で途方もなく長い物語の末にみなさんが生まれたことがわかっていただけると思いますが

 

 

 

 

 

 

本題はここからでして

 

 

 

 

 

 

受精が種特異的に多受精せずに正しく行われるには卵と精子の間の緻密な相互作用が必須となってくるのですね。まずは生殖管内の重炭酸イオンが精子内に入ることで活性化し受精能を獲得しまして意気揚々と卵表面に接近するわけですが透明帯やら細胞膜やらが行く手を阻んでいるわけです。しかしそこは精子。透明帯との結合を契機に先体反応を引き起こして先体胞中に蓄積されていた加水分解酵素を放出して透明帯を分解し中へと進入するわけでございます。卵細胞に無事入り込めたといっても精子の物語は終わりではありません。卵内の活性化です。卵の表面に精子が融合すると局所的な細胞内カルシウムイオン濃度の増加がおきて卵全体に波として伝わります。活性化されることで卵では加水分解酵素が分泌されて透明帯の性質を変え他の精子の追加進入を防止するわけでありまして

 

 

 

 

 

 

待ちに待った卵細胞への進入後についてですが

 

 

 

 

 

 

 

精子核内でたんぱく質の変換が起こり雄性前核が生じて、鞭毛の基部由来の中心小体においては卵内で星状体を形成しその微小管をレールとして雌性前核が雄性前核近くに運ばれます。ウニとかですと雄性前核と雌性前核が融合してそのまま2nの受精核を形成するわけですが哺乳類の場合、第二減数分裂中期の状態で排卵が起こって受精後に減数分裂が再開してからウニと同様のしくみで雄性前核と雌性前核が近接するわけであります。しかしお互いが融合することはなく分裂時の核膜崩壊の後になって初めて両核由来の染色体が同じ行動をとるわけでありまして2nに戻った受精卵は卵割を繰り返しながら個体発生を促進するわけでありますが我々というのはご存知のとおり小さな小さな細胞の群として存在しているわけでありまして1つの受精卵からそれらがどのようにして生まれるかといいますとまずは多細胞化する必要があって細胞の位置や特殊化ひいては胚の形をダイナミックに変化させて各々必要な形態や機能をもつように分化させることが求められるわけですが

 

 

 

 

 

 

どうやって多細胞化ならびに分化をするかと言いますと

 

 

 

 

 

 

 

「理系総合のための生命科学」って本を買ってください

 

 

精子との戦いを終わって

 

いやもう本当に、人生においてこれ以上精子のこと勉強しないだろってぐらいやったりました。途中とかもはや僕が精子そのものなんじゃないかって思いましたが、どうやら勘違いだったようで良かったです

 

とにかく

 

 

さようなら、精子

 

ハッピーバースデー、夏休み

 

単位よ舞い降りよ